• 土谷守生

速く 強く 美しく マリア・ヴァリザー



 「速く 強く 美しく」、彼女を表現するならこの言葉しか出てこない。かつて「ピステの妖精」と呼ばれたファビアンヌ・セラ(FRA)という美しく強い選手がいた。これ以上の美女はもう出てこないとも言われたが、それが1980年代のスイスチームに登場したマリア・ヴァリザー。その美しさにフォトグラファーたちは彼女をレースはもちろんプライベートでも追いかけた。  1980年代にスイス女子最強時代が訪れ、技術系のエリカ・ヘス、フレニ・シュナイダー、高速技術系のミケラ・フィジー二、そしてヴァリザーの4選手で各種目の優勝争いを演じていだ。この4選手でタイトル総なめしたこともある。  1987年、地元クランモンタナで開催された世界選手権、滑降とスーパーGは戦う前からフィジーニかヴァリザーの対決と大方の予想の中、2種目ともヴァリザーが金メダル、フィジーニが銀メダルだった。スーパーGが世界選手権に採用されたはじめての大会なので彼女は初代女王に輝いた。スイス最強女子チームを裏付けるようにこの大会では回転ヘス、大回転シュナイダー、スーパーGと滑降がヴァリザー、そして複合がヘスと全種目スイスチームが金メダルを獲得した。アルペンが5種目となって全種目金メダルは初の快挙で、この記録は今も破られていない。  彼女は1989年世界選手権(ベイル)の滑降でも金メダルを獲得したが、オリンピックでは残念ながら銅メダル2個(1988年カルガリー)に終わってしまった。しかし、ワールドカップでもタイトルを獲得し「速く 強く 美しく」1980年代のワールドレーシングの世界を駆け抜けて行ったヴァリザー。 第二のヴァリザーが出現することを男性ファンを代表して期待したい。

記録 オリンピック 

1992年/アルベールビル 大回転銅メダル 複合銅メダル

世界選手権

1987年/クランモンタナ 滑降金メダル スーパーG金メダル 大回転銅メダル 1989年/ベイル 滑降金メダル

ワールドカップ

通算勝利 25勝(滑降14/大回転6/スーパーG3/複合2)

  • Facebook - Grey Circle

Copyright© SNOWGEEK All Rights Reserved.